勝手に駆除できない?ハクビシンを取り巻く事情と生態まとめ

公開日:2015/03/07 更新日:2018/04/21

ハクビシンは、食肉目ジャコウネコ科の哺乳類です。野道等で出くわすとタヌキやアライグマと見紛いますが、足の指が5本あり、額から鼻筋にかけての体毛が白ければそれはハクビシンです。外見の特徴から、漢字では「白鼻芯」と書きます。

ここでは、ハクビシンの生態について調べてわかったことを記します。



生息地

東南アジアから中国、台湾、日本など。日本では、東京都内の電線を器用に渡っている姿が多数目撃されています。

 

どんな形態?

体長は50~60 cmとネコ大。大きな個体では75 cmを超えます。尾は太くて長く40㎝ほどで、体重は3~5㎏。胴長、短足。

前述したようにタヌキやアライグマと似ていますが、顔の白い模様で区別できます。他に頬、眼の下なども白く、逆に体は灰褐色または黒褐色です。

前後5指の足には鋭い鉤爪を持っており、蹠行性(しょこうせい)といって、カカトをべったりと付けて歩くのが特徴。走行するときはつま先だけで走るので「半蹠行性」とも。足の裏が下記のように発達していて木登り(電線上り)が大得意です。

オフィス・ニシキのブログ 足の裏 ハクビシン

生態と習性

夜行性

昼間は大人しく寝ていますが、夜になれば元気に動きまわります。垂直に1m以上ジャンプできるなど運動能力が高く、木や外壁、電柱も器用に登ることができ、天井裏などへ侵入することもあります。断熱材などを巣にして棲み着かれると、そこで繁殖活動も行なうため、夜はバタバタして相当うるさいでしょう。

 

繁殖

繁殖期は年1回とも2回とも言われており、地域よって異なるようでハッキリしたことは分かっていません。 妊娠期間は2ヵ月。1度に1~5頭の子供を産みます。寿命は10年ほどですが、動物園などの飼育下にある個体はそれ以上生きることがあります。 ハクビシンは縄張りを持たず、外敵のいない安全な場所であれば複数の個体が群れを成します。他の仲間を排除しないことから、交尾が終わったメスは他のオスの精子を受け付けない(生殖器を栓で蓋をする)「交尾プラグ」を持ちます。

臭い

肛門付近にある臭腺が独特の臭いを放ち、糞尿はひどく臭うのが特徴。しかも同じ場所に繰り返し排泄する習性を持つため、天井に棲み着かれた場合は早急な対処が必要です。

エサ

みかんや柿といった甘い果実が大好き。しかし基本的には雑食性で、植物のほか、小型動物や昆虫を捕食したりもします。農作物や生ごみを荒らすこともあります。

ハクビシンによる被害

屋根裏の物理的被害のほか、騒音、悪臭、雑菌の媒介、農作物の食害、生ごみを荒らすなど、ろくなことをしません(笑)。ダニやノミが増える2時事被害も予想できます。

 

外来種か在来種か

ハクビシンは外来種であるとされています。明治時代以降、毛皮用として中国から持ち込まれたものが野生化したそうですが、江戸時代の蒔絵にハクビシンに似た動物が描かれているなどから、在来種説も根強く主張されています。ただ、南方に生息しているにもかかわらず、九州での捕獲記録が少ないことから、外来種説のほうが有力です。

ハクビシンはしばしば「害獣」扱いされていますが、このように出所がハッキリしないため、外来生物法(「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(平成16年法律第78号))の対象から外れています。つまり、農作物を食い荒らしたり、民家に巣を作ったりといった実害を及ぼさない限り、「鳥獣保護法」の名の下に「狩猟獣」扱いされるということ。駆除する場合でも自治体の認可が必要で、アライグマのように誰でも駆除できるものではありません。

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コウカ(kouka)
ライター、カメライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。瞬発力だけで生きている。

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