真似は確かな上達法の1つ。上手いライターの文章はどんどんパクろう

公開日:2014/10/20 更新日:2020/07/14

文章力や構成力に自信がない人は、一度、先輩や上手だと思うライターの文章を真似てみるといいと思います。かつて教えていたライター見習いさんは、「真似なんかしてもいいんですか?」と驚いておられましたが、全然していいんです。

文章だろうがデザインだろうが漫画だろうが、クリエイティブの基本は真似をすることで身につくと思っています。語彙、リズム、表現手法、構成など、自分なりの型ができる前は、誰かの文章をパクリまくりましょう。

声に出して読むのもいいですし、書き写しするのもいいと思います。校正者になったつもりで、文章のあら探しをしてみるのもいいでしょう。いろいろチェックしていくうち、書き手の型やクセが見えてきて面白いです。

決まりきった型から独創性が生まれる

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スポーツや武術などと同じように、文章にも「こう来たら、こう動く」といった型があります。起承転結どおりに書いてある文章もあれば、いきなり結論から書かかれている文章を目にしたことがあると思いますが、あれらは、題材、キーワード、クライアントの好み、素材(インタビューなど)の鮮度などによって、それぞれに適した書き方を選択しているんです。

この選択を誤らないためにも、まずは決まりきった型を自分のものにする必要があります。クリエイティブ業界での真似というと、なんだか不道徳な行為のように感じるかもしれませんが、そもそも「学ぶ」の語源は「まねぶ」だと言われていますし、70点くらいまでなら真似だけで取ることができます。

見習いや新人に限らず、経験のあるライターでも真似ることはあります。随分前の話ではありますが、紙媒体を主体に執筆してきた知人のライターは、Webの仕事が舞い込んできたとき、その独特のトーンや決まり事が分からず、とりあえず真似ておいたと語っていました。

まあ、紙とWebの区別はともかく、慣れない舞台で仕事をするときは、経験のあるライターでも型を探る作業が必要だということです。ふわふわしたまま原稿を書いてもアカだらけにされるだけですからね。

さいごに

もちろん、先輩の真似やハウツー本をそのままなぞるだけでは、お呼びのかかるライターにはなれません。ある程度の型を身につけたなら、そこから自分のカラーを出していく必要があります。

ここからの能力の引き出し方はケースバイケースですが、個人的に言えることは、「とにかく数をこなそう」ですね。型を真似るときにやった反復練習を、今度は自分流の型に当てはめて書いてみる。どれくらい時間がかかるか分かりませんが、試行錯誤の数だけ、確実に上達するはずです。

とまあ、偉そうなことを言ってますが、僕もたかたが10年なので、まだまだ勉強中です(・_・;)

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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