ドライバーの“質”を保険料に反映させる「テレマティクス保険」はメリットだらけだと思う話

公開日:2015/03/17 更新日:2021/10/22

ドライバーの運転特性や走行距離を分析し、その情報を基に保険料を算定する「テレマティクス保険」。国土交通省のイチオシぶりに随分前から関心を抱いていました。早い話、安全運転な人や、あまり車に乗らない人は保険料が安くなる仕組みで、僕のように控えめかつ近隣しかウロウロしないドライバーにはぴったり。

で、具体的にはどんなシステムなのかな?と調べてみたら、思ったとおりすんばらしい~保険だったので、今日はテレマティクス保険のメリットを語りたいと思います。

テレマティクスとは?

一応、言葉の定義を。テレマティクス (Telematics) とは、テレコミュニケーション(Telecommunication=通信)とインフォマティクス(Informatics=情報工学)から作られた造語 だそうです。移動体通信システムを自動車に搭載することで、リアルタイムに情報を収集することができます。

By: MBWA PR

冒頭で述べたように、テレマティクス保険には「運転行動連動型(PHYD)」と「走行距離連動型(PAYD)」の2タイプがあり、カーナビやドライブレコーダーなどを用いて収集した情報から、運転者ごとの事故リスクに応じた保険料を算定するわけです。

欧米、特にイギリス・アメリカでは既に普及が進んでいて、今後も加速していく見通し。2020年までにイギリスで40%以上、アメリカやイタリア、フランスなどでは25%前後が加入するであろうと予測されています。

テレマティクス保険(運転行動連動型)のここがメリット

国内初の運転行動連動型保険ということで、ここでは、ソニー損保の「やさしい運転キャッシュバック型」に加入する仮定で書きます。(この商品に賛辞を呈するつもりは毛頭ありません)

やさしい運転 キャッシュバック型|自動車保険はソニー損保

1.安全・スムーズな運転が身につく

ソニー損保が定義する「やさしい運転」とは、急発進・急ブレーキが少ないことです。すなわち、ふんわりとアクセルを踏み、車間距離を十分にとり、なめらかにブレーキを踏んで停止すること。

僕は、車間距離とブレーキの踏み方には注意しているほうだと思うのですが、急発進は結構やるんですよね。理由は、ぐんっ!とアクセルを踏むのがなんか気持ちいいから。エコドライブ車載機でかなり低い評価を叩きだし、誇らしげに思ったこともあります。でも、あんな運転をしていると保険料が跳ね上がるのかと思うと、もったいなくてできません。

また、走行特性を記録されていることから、ゲームのような感覚で「好評価を出してやろう」という気になることもあるでしょう。

いずれにしろ、安全・スムーズな運転を意識することになるのですから、良いことずくめだと思います。事故率減にもつながること間違いなし。現にイギリスでは、テレマティクス保険に加入している17~21歳のドライバーの事故率が75%も低下したそうです。

2.ガソリン代が浮く

安全・スムーズな運転に直結するのがガソリン代。余計なアクションを起こさないことで、地球にもお財布にもやさしい運転ができるようになります。

いきなり話はズレますが、2014年秋以降から執筆時現在まで、ガソリン価格は下落の一途をたどっていますね。

ガソリン価格推移 最近1年間のレギュラー価格 – e燃費

こんなに安いなら少々燃費悪くたっていっかー、なんて思ってしまいますが、いつ上昇するかわからないので、やっぱりできることはやるべきだと思います。タイヤの空気圧を上げるだとか、エアコンの使い方に注意するなどの工夫はもちろん、運転の仕方にも気を配るべきでしょう。

安全・スムーズな運転 → 燃費浮いたよ → 保険料も安くなったよ → テレマティクス保険イイね!という流れです。

3.若者というだけで保険料を巻き上げられない

僕は16歳で中型二輪、18歳ですぐに車に乗り始めたので、なんで若いってだけでこんなクソ高い保険料を払わにゃいかんのだと、かなり不満に思っていました。

若年層(18~25歳)は無茶もしますし、運転歴が浅いため事故率が高いことは理解していますが、どうにも納得いかない。だって、事故る奴は何歳でも事故るじゃないですか。

出典:特攻の拓
出典:特攻の拓

テレマティクス保険なら、同年代が積み重ねてきた負の遺産を受け継ぐことなく、己のハンドルさばき一つで保険料が決まります。運転技術に自信のある人、安全運転を心がける人にはこちらのほうが合理的に決まっています。

自動車保険離れと個人情報の取扱

以上が僕の単純な感想ですが、テレマティクス保険の導入については、小見出しに上げた2点がデメリットとして懸念されています。

まず、運転行動連動型の導入により、保険料が安くなる層と高くなる(危険運転を行なう)層が二分化した結果、高くなる層の自動車保険離れが起こるのではないかということです。というのも、後者の層が行き着くであろう従来型の自動車保険は、テレマティクス保険の台頭により保険料が値上がりする可能性が高いからです。

個人情報の取扱は、そのままの意味で、契約者の車の位置情報や運転情報を問題なく扱えるかどうかが議論されています。

この2点は確かに検討すべき課題です。無保険車がのさばるのは確かに怖いですし、個人情報は、知られても(ほとんど)問題ないとはいえ、どこでどう不利益につながるかわかりません。

ただまあ、そこは消費者の問題ではなく、政府と保険会社のほうで解消すべき課題なわけで、いちユーザーとしてはメリットのほうだけ見ていればいいと思っています。現在のところ、運転行動連動型はソニー損保一択しかない状態なので、本格的に検討するのは価値を比較できる市場に成長してからですかね。

まあ、保険料もガソリン代もかからないカーシェアリング支持派の僕が言うのも何なのですが。

カーシェアリングのタイムズカープラス

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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