鈴蘭 VS 鳳仙の過去を描くクローズZERO IIのネタバレ感想

公開日:2009/06/21 更新日:2018/09/19

原作にあった「鈴蘭 VS 鳳仙」因縁の対決を深掘りした内容。原作を大きく下回る映画が多い中、クローズだけは一味違うぜッ!

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2009年/日本 上映時間133分
監督:三池崇史
脚本:武藤将吾
原作:高橋ヒロシ
出演:小栗旬、やべきょうすけ、山田孝之、高岡蒼甫、金子ノブアキ ほか

不良学生たちの巣窟・鈴蘭男子高校制覇を狙いリンダマン(深水元基)との頂上決戦に敗れた源治(小栗旬)は、まだ全校を統一できずにいた。そんなとき、かつてし烈な抗争を繰り返していた鳳仙学園との停戦協定が破られてしまう。鳴海大我(金子ノブアキ)率いる鳳仙学園の猛者たちが攻勢をかけてくる中、鈴蘭高校はかつてない危機を迎える……。



あらためてクローズの強さランキング

“百獣の王”芹沢多摩雄に勝利した滝谷源治は、勢いに乗って一気に鈴蘭制覇を狙うも、“最強の男”リンダマンに惨敗してしまいます。その後、何度かチャレンジしているようですが、ことごとく返り討ちにされていました。

戦いの描写を見る限り、やはり源治は坊屋春道や九頭神竜男には遠く及びません。「卒業タイマン」では、リンダマンに片膝をつかせるシーンもありましたが、それでも敵ではなかったでしょう。
ランキングはこんな感じかな。

SS:リンダマン、坊屋春道
S:九頭神竜男
A:木津京介
B:滝谷源治、芹沢多摩雄
C:ブル、久能龍信、美藤竜也、パルコ
D:キーコ、陣内公平、真弓鉄次、片山千秋、テル、花木九里虎
E:中島信助、ゼットン、キングジョー、武田好誠
F:石川、石井兄弟(弟)、阪東、マコ
未知数:美藤真喜雄、ドスケン、村田十三 など

芹沢 VS 伊崎の意味ある?な対決

芹沢多摩雄が滝谷源治を凌駕している!クローズZEROのネタバレ感想でも書いているとおり、僕は源治にはそれほど関心がなく、芹沢のキャラに首ったけなのです。王者の風格というか、頂点としての器のデカさというか、そんなオーラを纏っているのは芹沢の方だと思っています。前作では、主人公である源治が芹沢に敗北したとしても十分に話が成り立つと感じたくらいですから。

さて、その芹沢ですが、序盤でいきなり“金狼”伊崎とタイマンをはります。

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2人が闘うことになったのは、伊崎が、
 
「俺が勝ったら『G.P.S』に入れ」
 
と要求したからで、これは伊崎が、鳳仙との戦いで遅れを取り、大将としての格を発揮しきれない源治に対し、
 
「しばらく俺に預けろ」
「俺が良いって言うまで動くな」
 
と、なにかしらの具体策を持って芹沢のもとへ訪れたことに端を発します。さすがは鈴蘭No.1の切れ者と呼ばれる伊崎ですね。

が、しかし、彼が何をどのように試算し、いかなる戦略を立てたのか、伊崎くんがフツーに負けちゃったのでよく分かりません。これについて、片桐健役のやべきょうすけさんはパンフレット内で

「芹沢は勝つには勝ったが、伊崎のあまりの強さに『相手の攻撃を受けきって勝つ』という本来のスタイルを崩し、ただ勝ちにいったのだ」

と解説しています。確かに芹沢は、後半の漆原凌との戦いではある程度の攻撃を受けきったうえで反撃していました。

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フルコンタクト空手で例えれば、お互いが暗黙の了解でローキックと突きだけで“効かせ合い”をしているにもかかわらず、苦しくなった方がいきなりハイキックを繰り出し勝利するようなものでしょうか。

もちろん卑怯でも何でもありませんが、「先に逃げた」という敗北感にも似た感情を覚えるのも確かである。伊崎、恐るべしといったところでしょうか。

注目すべきは美藤竜也の存在

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美藤は原作でお馴染み四天王の一人であり、今作ではまだ“一年坊主”ですが、その実力は既に源治や芹沢に匹敵すると思われます。龍信をボコるという原作での描写を見る限り、この時点で大成している可能性が高いですからね。鳳仙の大将・鳴海大我の敗北を目の前にしてもどこか余裕だし、恐れる素振りなど毛ほども見せていません。

同時にこのとき、美藤は自分の代で鈴蘭を獲ることを決意しますが、『クローズZERO』は今作で終わりなので実写で描かれることはありませんね。坊屋春道を登場させるのは不可能ですから。
 
だが、惜しい!
もっと、観たい!!


というわけで、原作が好きな人もガッカリしない数少ない映画でした。
そういえば、鳴海役の金子ノブアキさんは今作で初めて拝見したのですが、結構いい雰囲気の役者さんですね。瞬間、ムーディ勝山か?と思いましたが。

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コウカ(kouka)
ライター、カメライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。瞬発力だけで生きている。

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