フリーランスのライター、特にweb系のライターは食えるのか?と心配されている方はたくさんいると思います。まあ、1文字1円以下の仕事もよく見かけるので、当然の不安ですよね。
そこで今回は、「フリーライターの経済事情」について紹介します。といっても、僕は独立して間もないため、僕の周囲にいるフリーライターの方々の意見も参考にさせていただきました。
フリーライターを目指している方は、あくまで一部の例としてお読みください。
当たり前だけどピンきりの世界
いきなり分かりきったことを言ってしまいますが、フリーランスほどピンきりの世界はありません。僕の周囲の平均年収は5〜600万円くらいですが、なかには200万円くらいの人もいれば、1,000万円超えの人もいます。では、どんな人が食えているのか?
僕の周りの食えているフリーライターさんは、次の3つの特徴があります。
- 得意分野がある
- 処理能力が早い
- 受注のパイプラインを確保できている
「1」は、食えるライターになるには「得意分野」が必須なのか?でも述べていますが、代替の効きにくい分野を持っている人は強く、編集者にも覚えてもらいやすいです。もちろん、特定の分野だけで食べていくのはなかなか難しいため、結果的に複数またはオールジャンルで執筆している人もたくさんいます。「メイン分野+補強的に他の分野」のイメージ。
「2」は、タイムイズマネーのど根性でとにかく原稿を上げるのが早い! 会社員のように月収が決まっておらず、3ヶ月先には仕事がゼロになる可能性も十分ある世界だということを頭に叩き込み、できるだけ単価の高い仕事を数多くさばいているようです。
得意分野がある(=あのライターさんは頼りになる)、処理能力が早い(=スピーディに納品してくれるので依頼しやすい)結果、「3」 の受注ラインを築けくことができます。現に僕は、一応「1」と「2」をかろうじて持ち、編集者やスポンサーと良好の関係を築けていたおかげで、思ったよりもたくさんの仕事を頂いています。
大口クライアントと確固たる受注ラインを築いていた前職の会社の社長は、仕事がなくても焦る様子を見せず、日がな1日スポーツ新聞を読んで時間を潰しておられました(定時になったら「早く帰れるときに帰りや〜」と自分のマンションに消えていく)。それはそれで「慢心してるな…」と思って見ていたのですが。
webライターとして食べていける?
フリーライターは、何も出版社や大手メディアからの仕事だけが全てではありません。これだけwebメディアが乱立している状態ですから、それこそ「ライター 募集」等でググれば、なんらかのサイトが引っかかるので、そうした媒体を主戦場に執筆していくのも手でしょう。参考までにいくつか挙げておきます。
- クラウドソーシングなら日本最大級の「ランサーズ」
- クラウドソーシングは日本最大の「クラウドワークス」
- ライター募集 | フリーライターのよりどころ
- ライター募集@JOBPORTAL
- 記事ライター募集【おうち稼ぎ.com】
- ライター・エディター(編集者)募集|初心者からプロまで | Penya
- ライター募集の「ライターステーション」
ほぼ恒常的に募集していて、「初心者大歓迎!」「パソコンさえあれば誰でもできる!」「ちょっとした合間を使って副収入を!」など、参入障壁が皆無と言っていい募集文もよく見かけます。
ただし理解しておきたいのは、こうしたサイト経由のお仕事は卒倒するほど単価が低い案件もあるということ。1,000字書いて600円などザラです。1,000字というと、依頼内容によっては1時間以上かかりますから、時給を考えると受けられません。他のアルバイトを探した方がマシです。いくら書くことが好きでも、そこまで自分を安売りする必要はないかと。
もっとも、こうした募集サイトはステージ制やランク制を導入していて、編集部やクライアントから認められることで1文字の単価が上がっていきます。スタート地点は低くても、前述した得意分野や処理能力などを武器に自分をアピールできれば、相応の報酬を得ることは可能ということです。
ブログで食べていける?
結論からいえば可能です。PVさえ集まればGoogle AdSenseだけでもかなりの収益を得られるでしょう。
しかし、AdSenseやアフィリエイトからの収入がちょっとばかり入ってくるからといって、それをメインの収益とするのは危険極まりない行為だと思います。Google先生がくしゃみをするだけで吹き飛んでしまいますし、SEOが落ちれば純広告などが入るわけはありません。
webの可能性は今後も無限に拡がっていきますから、自サイトは一つの収益源として捉えつつ、他方面にも手を出していくのがよいのではないでしょうか。今はもういないと思いますが「ブログだけでも結構儲かっちゃうぜヒャッホー!独立しちゃえ!」という人が周囲に現れたら、僕は愛を持って「やめとけ」と諭したい。
さいごに
社会保障が薄いなど、フリーランスは会社員と比べて不利な面もあります。パソコンさえあればどこでもできるような仕事ですから、フリーライターへの憧れを抱くのは分かりますが、相応の経験や実力がないと食えない恐れが高いです。どうせフリーライターで頑張るなら年収1,000万円は稼ぎたい!……ですけどね。