迷走したからこそ再発見できた(たぶん)一生涯の行動指針

公開日:2017/12/31 更新日:2020/05/06

2017年も残すところあと数時間になっちゃいましたので、誰が興味あんねん、という恒例の自分語りやります。

来年は戦前でいう初老の大台に乗り上げるという焦燥にも似た感覚から、1分1秒を無駄にせず公私共に満足感のある生活を送ることを意識して日々を過ごしました。

マラソンとかまったく興味ないんですけどマラソンで例えるとそうですね、文句なしの区間記録を達成できたと思います。

ですが後半からおごりが出始めたのか、意識してスピードを上げすぎたのか、勢い余って完全にコース間違いをしてしまいました。案内板はきちんと出ているのに、先導車も「そっちじゃないよ〜」と教えてくれているのに、「俺はこっちから行く!」みたいに息巻いて獣道林道コースに突っ込んでいった感じ。

公私共に迷走していることを確信し、これはアカンと足を止め、取った行動は軸の見直しです。『山田孝之の東京都北区赤羽』ではありませんが、自分の軸というものをしっかり作る作業をもう一度やってみようと思いました。あの作品は山田孝之と山下・松江両監督の至高の悪ふざけですけどね。

スピリチュアルな世界に逃げてみた結果、思い出したこと

自分を立て直す作業というのはビジネスと変わりなく、PDCAやOODAを回せば改善できると思いますし、現実に実行中です。また、有用なツールもあって、おかげで随分、自分のことを再発見できました。

ところが、コース間違いに気づいたときの僕はかなり弱っていたようで、引き寄せの法則といった類のスピリチュアルな世界に救いを求めてしまったんですよね。あんなに毛嫌いしてきたくせに、あの手の本を読み漁りました。

幸いにも(?)自分には合わないな〜と結論付けたのですが(だって不確定性原理を謎解釈して「宇宙は人間の意識で動いている」とか言われても…)、得るものもあって、それは「まず、思うこと」が何よりも大切だと思い出したことです。こうしたい、こうなりたい、という強い思いに未来が乗っかってくるんだと。

昔読んだ「ダム経営」の話が浮かぶ

こういう考え方については、京セラの稲盛和夫さんの「ダム経営」のエピソードが有名です。

稲盛さんが松下幸之助さんの講演を聴きに行ったとき、「健全な経営を行うためには、資金、人材、技術等のダムをつくることだ」みたいな話をされ、そこにいた経営者の多くが「そんなことは分かっている。知りたいのはそのダムの作り方だ」と半ば切れ気味で質問した。その問いに対する松下さんの答えが、

「そんな方法は私も知りませんのや。知りませんけども、ダムをつくろうと思わんとあきまへんなあ」

は?という顔をする経営者たちのなかで稲盛さんは一人心を打たれ、まず思う、決めるからこそ物事を達成できるのだと、著書で書かれています。

稲盛さんも結構スピリチュアルな方なので、盲目的な受け入れには抵抗があるのですが、確たる意志を持ち、計画を決め、そこに没頭していれば「納得感のある結果」が自然にやってくるというのは自分に適した考えです。不思議な力でもなんでもない。強く思うことによって無意識に最適なルートをはじきだしたのですから。

「納得感のある」を強調したのは、頑張ってもできないことはやっぱりあるからです。仕事でも恋愛でも人間関係でも、外部要因をコントロールすることはできないですし、しようと思うべきじゃない。内部要因に目を向けても、毎日最高のパフォーマンスを発揮できるわけではない。

ダメだったときの道筋を想像して感情の保険をかける、という話ではないですよ。結果に執着しすぎず、自分の課題を生き生きと誠実に実行し続けることが大切なのではないかという考えです。

むっちゃんが良いこと言ってます。

©小山宙哉/講談社

「俺達の明日」が心に染みる2017年

さらっとまとめると、こんなところでしょうか。

  • 理想はでっかくポジティブに
  • 計画は慎重にネガティブに
  • 実行は楽しくポジティブに

こうした生き方は10年以上前に教わったことですし、理解していたはずなのですが、まあ怠けていたのでしょうね。自分のなかに定着させることができたという意味では、コース外れではなく、「お前たるんでるし、いっぺん獣道走ってこいや」的なお導きかもしれません。

ところで、久しぶりに落ちたせいか、年齢のせいか分かりませんが、2017年ほどエレカシの歌が響いた年はないです。なかでも好きなのは『俺たちの明日』。頑張っていると涙するレベルです。

リン・ミンチェンが可愛いとか言ってる場合じゃないですね。

2017年、一緒に時間を過ごしてくれた皆さん、ありがとうございました。心から感謝しています。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

さあ、頑張ろうぜー!

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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