牛丼チェーン大手の吉野家とトレーニングジムを展開するライザップがコラボして作った、その名もライザップ牛サラダ。高タンパク質、低糖質が売りの新メニューですが、
TwitterをはじめとしたSNSではあまり評判がよろしくないようです 。
自分の舌で確かめてみないことには何も言えませんので、仕事終わりに食べてきました。
ライザップ牛サラダは、その名のとおり牛丼ではありません。サラダです。旨みの染みわたった牛肉の下にあるはずの白飯はなく、代わりにキャベツとミックスビーンズが敷かれています。これに和風醤油ドレッシングをぶちまけてお召し上がりください、という商品な訳です。
創業120年という長い歴史のなかで、肉のお供がご飯ではないメニューを提供するのは初めてだとか。その意味では、吉野家も本気なのでしょう。ライザップは知らんけど。
ご覧のように、トッピングとして、ブロッコリー、鶏肉、半熟卵も付いており、これぞまさに糖質制限食という感じ。吉野家の公式HPに栄養価の推定値が載っていましたが、以下のようなものでした。
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 糖質 | 食塩相当量 | |
---|---|---|---|---|---|
理論値 | 430kal | 30g | 27g | 12.2g | 2.0g |
糖質量は、吉野家の牛丼並盛りよりも80%カットされた12.2g。1食あたり10〜20gという摂取量は、江部康二先生が提唱する「スーパー糖質制限」の範囲内におさまります。糖質制限を実践している人にとっては及第点ですね。
問題は、価格に見合うか味かどうか。
まず、肉。
相変わらず美味い。なんというか、牛丼チェーン大手のなかで吉野家の味が最もエサに近いと思っているのですが、筆者はそれが好きでたまらないんです。やみつきになる旨さ。
半熟玉子を絡ませてみます。
いい。合わない訳がない。上手くいかない訳がないんだ、この二人は。
ここで、いつもなら親友の白飯が肩を組んで合流してくるのですが、今日のお供はキャベツです。どれ。
ふむ…?
もう一口。
なるほど。理解しました。評判がよくない理由がよくわかります。
第一に、新鮮味がまったくない。すき屋、CoCo壱番屋、リンガーハットなど、すでに糖質制限メニューを手がけている外食チェーンに対抗する一品として引きがなさすぎます。キャベツ敷きました、では当たり前すぎると思います。
そして、別で付いてくる和風醤油ドレッシングが超絶不要。かけるんじゃなかった。吉野家ならではの牛肉の旨みを楽しみたいのに、強烈な和風醤油ドレッシングが乱入してきて口の中がサラダになります。ライザップのトレーナーに、「当然だ、これはサラダだからな」「そもそも牛丼なんか食っていいと思ってんのか」等と釘を刺されているような錯覚すら感じました。
そもそも、体重を落としたい、でも吉野家も食べたいような層がこれで満足するとは思えず、大物同士がコラボした割には肩透かし感がすごいです。
結論
以上が筆者の率直な感想で、タイトルの問に答えるなら540円の価値がないと思いました。380円、せめて400円くらいにしてくれないでしょうか。
あと、あとこれ、
吉野家さんには、机上の空論みたいなカロリーなんて増えても構わないので、牛肉の量を増やすか、価格を下げるかを検討していただきたい。