韓国2010年興行成績トップに輝いたというこの映画。
友人たちからの評価も高く、期待値最大だった作品でしたが……。
2010/韓国 上映時間117分 監督:イ・ジョンボム 出演:ウォンビン、キム・セロン 他
たった一人の友人は彼を“アジョシ(おじさん)”と呼んだ。痛みを経験し、世間から遠ざかり、質屋を営み細々と暮らす、前職特殊要員のテシク(ウォンビン)。訪ねてくる人といえば、質屋に物を持ち込む人と隣の少女ソミ(キム・セロン)だけだ。世の中に捨てられたソミとともに過ごす時間が多くなり、テシクとソミは互いに心を開き友人となっていく。そんなある日、ソミが突然姿を消す。ソミの母親が犯罪事件に関わり、一緒に拉致されたのだ…。(『ワウコリア』より抜粋)
ウォンビンって誰?と問う愚行
実は僕、主役のウォンビンという人が誰だかよく知りません。
僕「『私の名前はキム・サムスン』に出てた人でしょ!」
友人「それヒョンビン」
と冷たくあしらわれ、大恥をかいたことがあります。しかし、この映画を観て友人からの冷遇をしかと理解しました。
カッコよさが段違い。
顔もスタイルも声も全て。
ウォンビンがカッコイイというだけでこの映画は観る価値がある
そう言っても過言ではないほどシブイおっさんがいたもんですね。
韓国版レオンは成功しているのか?
対照的に、ストーリーが魅力的かと言われれば甚だ疑問です。乱暴に簡略化すれば『レオン』の韓国版と呼べるのでしょうが、“心を閉ざしまくっていたはずの寡黙な主人公が他人との絆のために命がけで戦う”そんな図式は本家レオンでお腹いっぱいなんです。
そもそも僕にとってレオン自体がツボではないし、というかあれ、ただのロリコンのオッサンの話じゃないですか?
なのでこの映画はもう、
ウォンビン王子だけを観るのが正解。
ついでに、敵役のヒゲ兄ちゃんもなかなかです。それしかオススメどころはありませ……待てよ。
忘れてました。
特別出演として、김윤석(キム・ユンソク)が出ているじゃありませんか!しかも、とってもマッドな解剖医役です。もう似合いすぎていてゾクゾクします。
『亀、走る』のときより随分と太っていたようですが、やはり好きです。この前田日明似のおっちゃん。
自分の彼氏が実はイカだったという笑えない冗談
韓国人の友人から聞いたのですが、この映画を観に行ったカップルの何組かは不仲になるというジンクスがあるのだとか。理由は、ウォンビン様が格好良すぎて彼氏がイカに見えるからだといいます。な、なんだそりゃ……。しかし、
スクリーンには王子様。
隣には、なんかポップコーンをむさぼるイカ男。
「なんであなたはウォンビンじゃないの!?」
と、驚きを通り越して清々しいほどの言いがかりで愛が覚めるそうです。
これ、彼女から彼氏への口撃だからまだ笑い話になりますが、逆に「なんで君はキム・テヒじゃないんだ」とか言ったら、最低のブタ野郎で人間失格の烙印を押されること間違いなしですよね。韓国ならイヌ野郎か。
兎にも角にも、ウォンビンが殺人的にカッコいいというだけで観る価値のある映画です。