※本記事は多少のネタバレを含むためご注意ください※
まず最初に伝えておきたい。
この作品はホラー映画でありながら、全体的に笑かしにきているコメディである。
2003年/アメリカ 上映時間97分
監督:ロニー・ユー
脚本:マーク・スウィフト、ダミアン・シャノン
出演:ロバート・イングランド ほか
主なストーリー
物語の発端はフレディの危機感。人々に忘れられ、恐怖を向けられなくなったことで、夢の中に現れる力を失いつつあるフレディ。恐怖こそが糧である彼にとって、これは存在そのものが揺らぐ問題だった。
そこで思い出したのが、クリスタルレイクに眠るジェイソンの利用。
ジェイソンを復活させ、エルム街で暴れさせれば、人々は再び恐怖を思い出す。恐怖が戻れば、自分も復活できる!
だが、計画は思い通りには進まない。いや、進むわけがない。
ジェイソンは命令を聞くような相手ではなく、ただ黙々と殺戮を重ねていく。気付けばフレディの獲物まで奪われる始末。こうして、仕掛けた側のフレディ自身が、ジェイソンを止めなければならない状況に追い込まれていく。己の誤算に(やっと)気づいたフレディは、
「言うこと聞けや このホッケーマスク野郎!」
とジェイソンに殴りかかるが、勝敗はいかに?!

策略のフレディ、フィジカルのジェイソン
夢の世界ではフレディが圧倒的に優位に立ち、現実世界ではジェイソンが無類の強さを見せる。
フレディは策略と話術、いやらしさを武器に相手を追い詰めるタイプだ。一方のジェイソンは、余計なことを考えず、圧倒的なフィジカルでねじ伏せる。どちらが強いかというより、どちらの土俵に引きずり込めるか。その攻防が、いつの間にか真剣勝負でありながら、どこかコミカルにも見えてくる。
しかし、フレディもあれでなかなかの者。軽快なフットワーク、的確なコンビネーション、ジャンピング・エルボーなど、観客の視線を釘付けにする大技も忘れない。加えて、どこか卑怯なところが好き。
終盤、舞台が現実世界に移ると、映画は一気に加速する。炎に包まれた小屋で繰り広げられる直接対決は、恐怖というよりも、もはやプロレス的な高揚感すらある。
勝ったのはどっち?
迎える結末は、明確な決着よりも余韻を優先したもの。いや、ジェイソンだろ!という見方もできるが、あのフレディのことだから次なる作戦があるかもしれない。
しまった。本作は、真面目に考えすぎる必要はない。ホラーであり、コメディであり、対決映画としても成立している。なんて欲張りな一作なんだ。
絶対にオススメ!!

