5の続きが大幅にカットされている? 『バイオハザード: ザ・ファイナル』のネタバレ感想

バイオシリーズの最終作は、無理をしてでもゲームキャラのてんこ盛りでお送りしてほしかった。ジル、クリス・クレアのレッドフィールド兄弟、レオン、エイダ。

しかし今作で登場するのはクレアのみ。前作のバイオハザード5からのつながりを考えても、ジル、レオン、エイダは出てしかるべきなのに、生存しているかどうかの説明すらありません。アリスはクレアと再会したとき、「クリスは無事?」くらい聞いてもいいと思うんですよ僕は。

というわけで、観る前からいまいちテンションが上がらなかったのですが、ずっと見続けてきたシリーズの最終作ということで、義務のような思いで鑑賞してきました。
以下、ネタバレを含むので要注意です。

bio6

2016/アメリカ 107分
監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョボビッチ、アリ・ラーター ほか

“48時間で人類は滅びる”。
アンブレラ社が開発した人工知能“レッドクイーン”は、アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)にそう告げる。その目の前で、絶望的な数のアンデッドが地上を埋め尽くしていく。人類滅亡のカウントダウンが始まったのだ。
すべての始まりの地ラクーンシティに再び足を踏み入れるアリス。世界をアンデッド化してきた宿敵アンブレラ社との壮絶なラストバトル。人類の命運はアリスに託された。そして、ついに明かされるアリスの秘密とは……?(Movie walker)

 

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話題のローラ、その活躍ぶりは……

ローラの出演については、メディアがウザいほど報じたせいで、無駄に期待が膨らんでいた人が多いと思います。ローラファンでもなんでもない僕ですら、スクリーンに登場したその姿を観て、おお……!と感動したものです。

なんてったって、カッコいいんです。あの容姿ですから、なにをしても画になるのでしょうが、あの、うふふふオッケ~のローラが、スクリーンの中ではちゃんと『戦士コバルト』になっている。

侵入してきたアリスに対し、「撃つよ!」と銃を構えるコバルトからは、荒廃した世界を生き延びてきたという風格すら感じさせます。

なーんて感心していたら、その他大勢の雑魚ゾンビに噛まれてあっさり死んじゃいましたw 登場シーンは7~8分くらいでしょうか。セリフも、先ほどの「撃つよ!」と、「どうする(What are we gonna do)?」の二つのみ。しかも、アリスやクレアといった主役級との会話ではありません(同じ画面内に映るシーンはある)。

僕の脳内にいる桂小枝が、例の口調で「チョイ役にもほどがあるっちゅうねん」と叫んでいました。心なしか、目を見開いて絶命するその姿が新人の演技っぽく見えた……。

中島美嘉のときは、単なるゾンビ役ということもあって期待値以上でも以下でもなかったのですが、「コバルト」なんてゲームにも登場していそうな役名まで引っさげていただけに、肩透かし感が半端ないです。劇場内にいた人も九分九厘同じ感想だったはず。まあ、ローラは役者としてのキャリアはゼロですし、当然といえば当然の扱いなんですが。

記事のタイトルにも言えることですが、やっぱり中身を盛った紹介の仕方はダメですね。誰も得をしません。

仲間はかつてない雑魚キャラの集まり

今作でアリスと共に戦う仲間は、クレア以外にゲームキャラがおらず、特にインパクトのあるキャラもいないため、初見で既に生き残れる気のしないメンバーで構成されています。実際に、「強ければ生き、弱ければ死ぬ」という志々雄真の名言のように、弱い奴から順に死んでいきました。

コバルトをはじめ、ケルベロスに喰われたクリスチャン、通気口のファンに巻き込まれて細切れになったアビゲイル、あんなもん避けられるかと言いたくなるような落とし穴に落ちて落下死するレイザー、得体の知れない新型アンデッドにやられるマイケル。

仲間ではありませんが、今作ではウェスカーも雑魚に見えました。これまでに見せた超人的な特殊能力は発揮することなく、前述した落とし穴など、どこかコスい攻撃に終始し、挙句の果てに自らもハイブの防御システムにやられて絶命という小物っぷり(正確にはレッド・クイーンにやられたんですが)。

逆に、強さが目立ったのはアイザックスのクローンですね。アリスと体術が互角なうえ、ゾンビの大群に襲われても諦めないど根性、本物のアイザックを認めず刺し殺す意志の強さ。このキャラはあんまり好きじゃなかったのですが、クローンに限っては評価に値します。

アリスの無双度については言わずもがなです。翼竜クラスの化物を物ともせず、不意をつかれ拘束された状態でもあっさりと逆転。唯一、肉弾戦で遅れを取る相手がいたものの、「あなた腕は立つけど頭は悪いわね」と、実際に言われたら確実に腹の立つ悪口を言い放って頭脳戦で勝利しました。アリスの派手なアクションは、今作の見どころの一つだったと思います。

ジルやエイダは死んでいた?! 中途半端なシーンから映画が始まった理由

前作の終わり方をよく覚えている人ほど、物語の冒頭を観て違和感を抱いたのではないでしょうか。そう、5のラストシーンは、ウェスカーに誘導されたアリス、ジル、エイダ、レオンらが、ホワイトハウスを囲む何千何百というアンデッド軍団を見下ろし、「我々が人類最後の砦だ」なんてことを言って終わったんです。

今作はこの続きから始まると思っていたら、アリスは一人ぼっちだし、共闘していたはずのウェスカーもまた敵に戻っています。

実は、5の続きは小説版で語られており、映画では尺を考えてか、全面カットされているんです。それを何の説明もなしにホワイトハウス戦後から描いているため、続きを楽しみにしていたほどWhat?となるわけです。

で、肝心のホワイトハウス戦ですが、ここでアリスはウェスカーに利用されるんですね。共通の敵を倒させるだけ倒させて、用が済んだらあっさり裏切られます。そして、冒頭では「ジル、レオン、エイダなどは生存すら分からない」と書きましたが、アリス以外の主要キャラはこの闘いで死亡してしまいます。

いや、省くなよ! せめて説明くらいしろよという感じなのですが、ゲームからの主要キャラが姿も見せずにアリスの語りだけで死んだことを聞かされるよりはマシかな…とも思ったり。

というわけで不満ではあるけれど…

この物語のふっ飛ばし方のせいで、ファイナル単体では微妙な評価ですが、シリーズを通しての評価は高いです。

ちなみに、5で登場したアリスのクローンの娘・ベッキーは、ホワイトハウス戦で行方不明になるものの、なんとか生存しており、平和になった世界でアリスと再会を果たします。T-ウィルスで死ななくて良かったね、アリス母ちゃん。

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