絶対にたどりつけない二次会

公開日:2019/09/30 更新日:2020/04/27

今から書く話は、僕が定期的に見る夢の話だ。

で、みんな経験があると思うが、人の夢の話ほどつまらないものはないので、読んでいただけるならその心積もりで読んでほしい。

——–

僕は転職活動中の身で、面接を受けている。

社長や社員一同と居酒屋で飲みながら話すという面接で、かなりくだけた雰囲気だ。

その場で、僕は社長からとっても気に入られる。

他の社員さんからの印象もよい。専門分野についてスラスラ答える僕を見て、

 

「コウカさんすごいっすね~」

「もう私、なに言ってるかわかんないもんw」

「即戦力だ」

 

みたいな感じで盛り上がってくれている。

ひじょうに感触がよく、もはや内定を取ったようなもんなのだが、油断はできない。

 

しかし、気になることがある。

社風が体育会系すぎるのだ。

バカのように騒ぎ、飲み、喰らい、結果トイレに駆け込みリバースする者も少なくない。

アラサー・アラフォーが何やってんだと呆れるが、なによりも社長がそれをよしとしている風土が、僕には合わないかもしれない。

 

(ここに受かったとして、やっていけるんだろうか……)

(内定出ても断ろうかな)

(でも給料は上がるし、倒産の心配もなさそうだしな)

 

なーんて思っていると宴もたけなわ。

 

「二次会は○○川(←うろ覚え)のほとりで飲むぞ!」

と部長クラスの人間が言う。

「コウカ君も行くよね?」

内心は行きたくないが、断ると内定に影響しそうなので、できるかぎりの笑顔で「行きます!」という。

○○川まではタクシーで向かうというが、僕は自転車で来ていたので、自転車で追いかけます、と伝える(飲酒運転だけど)。

「じゃあ、先に行って待ってるね」と社長。

 

しかし不思議なことに、僕はその集合場所まで絶対にたどりつけない。

 

まず、停めておいたはずの自転車が見つからない。

自転車を探しているうちに、わけのわからない通りに出る。

知っているはずの京都の地形が、パラレルワールドに迷い込んだかのように、似て非なるものに変形しているのだ。

 

オロオロしている間に1時間は経過する。

 

(ああ、今頃みなさんにはバックレたと思われているんだろうなあ)

(タクシーで行くことにすればよかった)

(そういえば、前も俺は道に迷って、この会社の二次会に行けなかったんだよな)

(タクシーで行くって言ってたら、今度こそたどりつけたんだろうか)

………。

 

なんて考えていたら目が覚める。

 

誰か夢占いしてください。

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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