このところ「俺にはインプットが足りてないっ!」という強迫観念に襲われることがありまして、セミナーや勉強会に繰り出す機会を増やしています。
僕の見る目がないのもありますが、ああいうのは本当に玉石混交で、有料であっても無料であってもダメだこりゃというクオリティのものがたくさん開かれていまして。
それはそれで経験になるからいいのだけれど、うーんと思うのは、いわゆる「情弱」をターゲットにしている高額サロンやセミナーです。典型的なクロージング(成約)で無垢な受講生を刈り取ろうとしてきやがる。
そういうのに出くわすと、僕は脳内のイエローシグナルがうぃんうぃん鳴るので絶対に入会しません。ただ一方で、組織のマネタイズの仕方が悪いだけで、講師自体はいい人なんだろうな~と感じることも少なくなく、悲しい気持ちになることがあります。
まあこんな気持です。
もっとも、そんな情にとらわれていたら「あなたと一緒に学んでいきたい」等のセールストークにやられかねないので(相手が容姿端麗だと要注意!)、今回は、まがいもののセミナーによくあるたった1つの圧倒的特徴をお教えします。
意味不明な大幅ディスカウントがある
これに尽きます。
本来なら○コマ30万円のところを、
「今日から7日間以内にお申込みいただくと25万円! 」
「さらに、この場でお申込みいただくともう5万円割引の20万円!」
などです。
あんたらの利益率めちゃめちゃ減ってるけど大丈夫?と逆に心配になりますし、どういう計算でそんな値引きをはじき出せるのか、まったくもって不明。
圧倒的に怪しい・・・っ!
そもそも、ノウハウなどの情報系の価値は短期間で目減りするものではないはず。賞味期限を控えたおにぎりじゃないんですから、本当に価値あるものなら下手なディスカウントなどする必要はないんです。
会場で温めた空気を冷やさずにコンバージョンさせたい、という気持ちはわかりますし、そこで多少の値引きをするのは正攻法だと思います。ただそのビフォー・アフターがすんごいことになっていると、もともとボッタクリ価格を上乗せしていたと同義で、誠実さを感じません。本当に良いものでもそんな人たちにお金を落としたくなくなります。
「今なら」「○日以内なら」という”リスクスイッチ”にも要注意。
通販番組なんかでよく見かけますよね。コピーライティングでもよくやる手法なのですが、その場で行動しないことによる機会損失のリスクを想像させるんです。
以前、やり手のFPさんに月払2万円の低解約返戻金型保険を売られそうになったとき、こんなふうに迫られたことがありました。
「2日で決めてください」
「時間をかけて考えた方が冷静に判断できると思われがちですが」
「実は余分な情報が入ることで決断力が鈍るというのがある研究でわかっています」
………..。
それはもう、ありったけの感情を込めてこう言いましたよね。
まとめ
- 大幅な値引きにはもともとあり得ないボッタクリ価格が乗っかっている
- 本当に価値ある情報・組織はそれを安売りしたいはしない
唯一の救いというか、当然といえば当然なのですが、押し売りまがいのセミナーは随分少なくなったと思います。クロージングも途中でさらっと挟む程度にしたりと(それが作戦でもあるのですが)、露骨な売り込み臭はできるだけ排除している感じを受けます。
なお、先日受けた起業系セミナーの講師は、
「入会金は絶対にペイします!」
「あ…絶対とか言ったらダメらしいんですけど……私は絶対だと言いたいです!」
と、台本なのか本音なのかわからない絶妙な熱の込め方をしていて評価抜群。
「こやつはできるな…!」と心の中で讃え会場を後にしました。