韓国に限らずかもしれませんが、日本人旅行者が海外のタクシーに乗る時は注意しなければなりません。遠回りをする、メーターを異常な速度で回す、頼んでもいないところに連れて行くなど、日本では考えられない蛮行に出る運転手がいます。
タイトルの乗車拒否も、日本人観光客は用心したいことの一つ。まあ、ボラれるよりはよほどマシなのですが、こちらが日本人と分かると、突然態度が悪くなる運転手さんが稀にいます。(在日韓国人でも韓国語が下手だと×なことも)
僕は深夜3時に一人でタクシーに乗ったとき、見事に乗車拒否に遭いました。目的地が近かったせいもあるでしょうが、歩くにはやや遠く、結構お酒も入っていたので、5台連続で「近いんだよバカ」的な態度をされたときは泣きそうになったもんです。
この経験がなんだか悔しかったので、韓国人の友人に愚痴ってみたところ、
「そんなときは、警察に告げ口してやるぞ!で一発OKですよ~」
と思いがけない答えが返ってきました。え?と思いましたが、なんでも立派な罰則行為に当たるんだとか。(調べてみると日本でもそうでした ※道路運送法13条)
ただし運転手は「ならやってみろや」等と応戦してくるらしいので、法知識ならびに法律用語を理解した韓国上級者でないと戦うのは難しいでしょう。このことを教えてくれた友人は大学生の女の子ですが、運転手にナメた態度を取られるとガッツリ戦うのだそう^^;さすが韓国女子。でも逆上されたら怖いので気を付けてね。
え、僕ですか?
僕なら間違いなく、完璧な韓国語で、
「あ、近い?」
「ですよね~すみません」
と言います。だって怖いじゃないですか。
運転手さんに「電話番号を教えろ」
通報といえばこんなこともありました。別の韓国人の友人(男)は、僕が韓国のタクシーで嫌な思いをしたと話すと、
「本当に申し訳ない」
「韓国のタクシーは韓国人でもカモろうとする」
「本当に恥ずかしいよ」
などと言ってくれ、オイオイ、君を責めてるんじゃないよ……等と申し訳ない気持ちになりました。彼は、
「今夜乗るときは、僕に任せて キリッ」
と言い、何をするんだろうと思っていると、捕まえたタクシーの運ちゃんに
友達「僕の携帯電話にあんたの携帯からかけて」
運ちゃん「は?」
友達「早く早く」
運ちゃん「(面倒な顔をしながら)はいよ…ピポパポ」
友達「…オッケー。これであんたの番号は分かったから、僕の友達に変なことしたら通報するからね」
「着いたら友達に電話してもらって、いくらかかったか聞くから、適正な料金じゃなかったらすぐに分かるから」
運ちゃん「・・・・・・・・」
友達「(僕に)というわけで、着いたら俺に電話して料金教えてね!」
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き、君ってやつは
今夜抱かれてもいい。
まあ、悪い運転手さんばかりなわけはないのですが、今回は友達の脅しが効いたのか、なんのトラブルもなくスムーズに目的地に到着。降りると友達にすぐ電話し、お礼を言いました。この場を借りてもう一度お礼を言いたい。あのときは本当にありがとう。
……もっとも、この「携帯教えろや」攻撃で不機嫌になった運転手さんが、終始ムッスリしていて車内の雰囲気が最悪だったのは言うまでもありません。
■追記
2014年6月18日、韓国の国土交通部は、2年間に3回乗車拒否をして摘発されたタクシー運転手の資格を取り消す「三振アウト制度」を導入すると発表したようです。順調に行くと来年1月から施行予定。やっぱり、問題になってたんですねえ。
(朝鮮日報)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/19/2014061901020.html