カポエイラ発祥の歴史については諸説あるようだが、要は格闘と舞踊の両面をユニークに組み合わせたスポーツだと思って間違いない。
一昔前なら格闘マニアでないと絶対に知り得なかったマイナーなスポーツだが(でもないか……?)、昨今の格闘技ブームでその独特の競技形態がトピックとなり、女性でも楽しんで学べる格闘・舞踊術として人気を博している。
しかし、カポエイラって、“柔らかいひと限定”みたいな動きするんだなこれが。リズム感も求められるし。
自慢じゃないが、自分はカラテ歴、いや道場在籍歴11年だが、柔軟性は齢70歳のおじいちゃんに等しいレベル。
リズム感に関して言えば、たとえば相武紗季のような超ストライクの子に「一緒に踊ろ」なんて誘われても、己のリズムオンチを曝け出すくらいなら、と突然アホのフリをしてその場から逃走してしまいそうである。
(はたして、そんな自分にもできるのだろうか?)
不安に襲われながら開始時間を待ったが……。
結論から言うと、できた。
もちろん、教わったのは基礎中の基礎レベルなのでさほど難しくはないのだが、蹴りを放つときの身体の使い方など、打撃系格闘技の経験者なら充分に応用できる技術が多いように感じた。
ところで、ペアになって練習した中年女性があまりに運動オンチの方だったので、蹴りについて少しアドバイスをしてあげると、彼女は唐突にインストラクターの男性を呼びとめ、
「先生、この人、すっごく上手なんです!」
と全員の前で称賛される。参加者(全員女性)が自分のことを輝いた目で見ている。
いやーちょっとカンベンしてくださいよ参ったなーハッハッハ。
まあ、ダンス的なステップに対してはやはりセンスがなく、幾度となく大恥をかいたのだが。
楽しかった。またやろう。