沖縄空手はやっぱりすごい?!第6回 沖縄空手国際セミナーに参加してきた雑感

公開日:2020/02/16 更新日:2022/01/27

2020年1月、空手発祥の地・沖縄で開催された伝統空手・古武道のセミナーに参加してきましたので、その感想を書き殴ります。以前から興味があった方や、来年は参加しようと考えている方の参考になれば嬉しいです。

【概要】5日間かけて4つの流派に触れられる

第6回のセミナー日程は2020年1月21日(火)~1月26日(日)でした。この内、1日は沖縄空手史跡ガイドツアー、最終日は演舞会とフェアウェルパーティーなるものに費やされますが、それらも修行だと解釈すると、5日間は沖縄空手の世界にどっぷり浸れるわけです。

今回の参加流派は、しょうりん流系、剛柔流系、上地流系、古武道の4つでした。5日間すべて同じ流派を学んでもいいし、毎日違う流派でも構いません。セミナーは1日2回、午前と午後の部に分けられ、基本的には先生が交代するため、同じ系統の流派でも違った空手を味わうことができます。

ちなみに、僕は仕事や飛行機の都合で2日間しか参加できず、悩みに悩んだ結果、しょうりん流と上地流を選択。剛柔流系は極真空手で(間接的ではあるが)学んだことがあるため、古武道はなんかよくわからず怖かったため、消去法で選びました。

【費用】参加日数にかかわらず一律2万円

来年以降、変わる可能性もありますので、あくまで参考としてお読みください。

セミナー、ガイドツアー、昼食、そして最終日のパーティと、すべて込みで2万円でした。良心的な価格だと思います。ただし、僕のように2日間しか参加できないとコスパが微妙。

昼食はお弁当かサンドイッチかを選べ、特筆すべき点はありません。が、量的には絶対に弁当がおすすめ!!

休憩室でみんなで食事。肝心の弁当を撮るのを忘れました

【場所】箱物感が半端ないけどキレイな沖縄空手会館

セミナー会場は、豊見城市という所にある沖縄空手会館。繁華街からはちょっと離れています。最寄り駅は『奥武山公園駅』。駅から会場まで歩けなくもないですが(1.5kmくらい)、無料の往復シャトルバスが出ていますので、利用するといいでしょう。

ただ僕は、時間通り指定の場所に行ったにもかかわらずバスが出てしまった後で、やむを得ず歩いて帰りました。近くに宿を取っておいてよかった。バスの運転手許さん。

オープンは2017年ですので、執筆時現在では新しくてキレイでした。

道場のほか、有料の展示施設や食堂、売店があります。

こちらは資料室前のパネル。セミナー参加者は無料で入ることができます。

食堂は残念ながらクローズ中でした。お弁当が出るから必要ないんですけど、「空手にこじつけすぎ」と評判のソーキそばが食べたかったです。

『空手の樹』なるメッセージボードのスペースもあります。夢に向かって真っ直ぐな気持ちを記しているカードにはぐっときました。

しかしながら、全体的にワクワクする場所とは言えず、こういう施設にありがちな箱物感がすごいです。僕は空手を愛し、沖縄を愛しているため、売店でお金を落として帰りましたけど。

【参加者】ほぼ外国人、空手歴や実力はまちまち

これは予想通りというか、広告宣伝の仕方を見ていたら一目瞭然なのですが、参加者の9割は海外から来られた方です。特にシャトルバスに乗り込むと、車内はもう完璧に異国。日本のバスの座席には収まらない屈強な男たちに囲まれ、不安になったりもしました。

9割が黒帯でしたが、空手の帯は各道場によって取得難易度が違いすぎるため、自分が色帯であっても臆する必要はありません。黒帯でも未熟な人はわんさかいた印象です。

流派もバラバラですが、私のようにフルコンタクト系空手の参加者は数えるほどだったと思います。その意味では、伝統系空手の型や動きに慣れていないと、付いていけない部分が多いかもしれません。というか、実際に付いていけませんでした(先生方は「これくらい知ってるよね?」みたいな空気感があります)。

あと思ったのは、皆さん、ど平日にもかかわらず参加してくるだけあって、基本的にお金持ちやエリートの人たちです。そのせいか紳士淑女が多く、とても気持ちよくコミュニケーションを取ることができました。

【満足な点】望んでいたことは全部できた

有給休暇を取り、安くはない費用をかけて沖縄まで行くのですから、確たる目標を持って参加しました。次の2つです。

1.武道としての空手、伝統としての空手を持ち帰る

初めて学ぶしょうりん流、上地流は刺激だらけでした。刺激が多すぎて、たった2日間だけなのにヘトヘトになったほど。型の大切さ、分解の大切さ、小手鍛えの大切さなど、持ち帰ったものは確かにあります。

実際、京都に帰ってきてからも、このセミナーで学んだことを練習メニューに取り入れていますから、目標は達成できたと言えるでしょう。後は継続あるのみですね。

2.世界の空手家と酒を酌み交わす

せっかく空手という共通言語があるのですから、世界中の空手愛好家と語り合いたいじゃないですか。言語の壁はありますが、そこはGoogle翻訳とか使えばなんとでもなりますし、稽古終わりに飲みに行けたら最高だな〜と思っていました。

すると、たまたま二人一組になって練習したスリランカの人が、「今夜一杯どうですか?」と声をかけてくれ、その人と仲がいいブルキナファソ人も来ることになり、3人で夜の国際通りに繰り出しました。

互いの流派、空手歴、なぜ沖縄空手に興味を持ったのか等々、2時間ほどでしたが存分に語りましたね。特に手前のブルキナファソの人はホテルが同じで、コインランドリーの使い方を教えてあげたりして距離が縮まりました(笑)。

また翌日は、以前から行ってみたかったDOJO bar(道場バー)で飲んでいたところ、「一緒にいいかい?」と声をかけてきてくれたイギリス人空手家と酒を酌み交わしました。上地流を学んでいるITエンジニアの人で、1時間くらい話したかな? 途中で、「じゃあ俺はこれからセクシーキャバクラに行くわ」と言って夜の街に消えて行きましたが。

DOJO barについては情報量が多すぎるので、別記事で紹介したいと思います。

【不満な点】リピートしたいかと言えば微妙?

前述のとおり僕の満足度は高いのですが、リピーターの人は不満なところも多いようです。何名かと雑談レベルで情報交換したところ、次のような改善点が挙げられると思います。

・段取りがいいとは言えない

事前準備をあまりしていないのか、稽古の途中で先生とお弟子さんが「次はなにやろうかな〜」みたいなやり取りをしだすときがあります。

先生が高齢なこととも関係があるかもしれませんが、もう少し段取りよく進行すると、ぐだぐだ感が減ると思います。

・質問タイムは別に設けて

わからないことがあると、その場で質問をする参加者が結構います。熱心で素晴らしいことなのですが、そのために稽古が中断してしまうことが多々ありました。仲良くなったリピーターの方によれば、「あれが一番困る」とのこと。

システムで解決できる問題ですので、質問タイムは最後に設けるなどすればよいと思います。

・エッセンスを教えて

ある方は、「失礼ながら先生には『当たり外れ』がある」と言っていました。その方が考える外れとは、時間配分を気にせず、とにかくキツイことをさせる先生。やれ正拳突き1,000本だの、ひたすら四肢を鍛える稽古だの。

稽古時間は1回2時間しかありません。たった2時間でその流派のあれこれを学べるわけがないのですから、凝縮したエッセンスを教えてほしいと。それがセミナーではないのか?と。にもかかわらず、個人でもできるような稽古に時間を費やすのが疑問だという意見です。

そう言えば、僕が選んだしょうりん流の先生も、2時間のうち1時間強を正拳突きと蹴りの基本稽古に使われました。僕は楽しかったからいいけど、独自の立ち方や突き方を教わったわけではありませんから、言われてみれば確かに不要だったかも……?

もっとも、それがきっかけで前述の2人と仲良くなれたので、結果オーライなんですけどね(スリランカ人は酒の席で「あれはキツかった」と言っていました)

【さいごに】参加特典として貰ったもの 

初日に受付を済ませると、「ご参加いただき、ありがとうございます」と、特典を頂きました。それがこれです。

シブい沖縄空手Tシャツと、パッケージのインパクトがすごい泡盛(笑)。これとカレーも頂きました。

泡盛は、呑兵衛の友達たちと美味しく頂きました。

以上、私的にはよい時間を過ごせたので、来年も都合が合えば参加したいと思っています。ありがとうございました。押忍!

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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