テレビ東京で放送中の『山田孝之のカンヌ映画祭』が非常に面白いです。
ノリがまんま『山田孝之の東京都北区赤羽』の引き継ぎで、期待を裏切らない神展開にニヤニヤ。おかげで、 久しぶりに赤羽のほうも観たくなってHuluを覗いたところ、むむ、いつの間にか配信終了されとる。。。いつか再配信するかもしれませんが、そんなに待てないのでAmazonプライム会員になっちゃいました。コスパ最強ですねこれ。なんで今までスルーしてたのか。
そんなわけで観返しているのですが、やっぱ最高ですわこの作品。詳しい考察やらは他のサイトに譲るとして、ここでは僕のお気に入りのシーンをただ単に列挙しようと思います。
あ、知らない人のためにざっくり説明すると、 山田孝之の東京都北区赤羽は、芝居でスランプに陥った山田孝之が、赤羽で生活し、そこに暮らす人々との触れ合いから自分らしさを確立するというモキュメンタリードラマです。山田孝之の「崩壊と再生」を描いているのですが、作品全体がシュールな小ボケで埋め尽くされていて、じわじわくる笑いが襲ってくるんですよね。何度も観ていると、 おそらくは制作サイドが意図していない所もおかしくなってきて、じわじわどころじゃなくなるので、そうですね、皆さんにも最低10周は観返してほしいです。
お気に入りのシーン
厳選ではなく、今思いつく限りを列挙します。
- 山下監督の映画『己斬り』が中2のときに思いついたという設定
- 山下監督の山田孝之への接し方が、終始、腫れ物に触れるかのよう
- 山下監督作の映画のDVDを持っているけど、封は切っていない山田孝之
- ときおり絶妙なタイミングで挿入される原作(漫画)のカット→漫画が読みたくなる
- ミニチュアホース二頭と共に山田孝之を待っている清野とおる。その画の破壊力
- 普通の青年に見えて終始なんか狂ってる清野とおる
- 清野とおるが大切にしているお守りを山田孝之にあげとようとするが、さすがに受け取れないと遠慮する山田。「あげます」「大丈夫です」のやり取りをよりによってラブホの前で行う
- 清野とおるが赤羽に越してきてはじめて住んだというアパートを案内してくれるが、特に思い入れがない
- 清野とおるのマスクを取る取らないのくだり(別の番組で「口の粘膜を見られたくないから」と言っていた)
- ちからのマスターと悦子ママがビジュアル・キャラ共に終始ヤバい(個人的に最もイカれてると思う)
- 「清野さんは売れっ子になったから一緒に飲んでくれなくなった」とぼやく悦子ママに対し、清野「僕は(ちから夫婦の)連帯保証人にもなってるじゃないですか」と突っ込む、深追いしちゃいけない感じの会話の内容(このあたりは漫画に詳しい)
- 山田孝之にキレるジョージが、マジなのか台本なのか分からない空気感
- 山田孝之の赤羽における風水について、「ニトリを中心に考えればいいんじゃない?」と診断する占い師。それに対し山田、「便利ですしね」
- ワニダは、初登場時こそ傍若無人で絡んではいけない臭いしかしないが、それ以降はわりと普通に優しい女性
- 清野とおるが赤羽の住人から認められている立ち位置(例:ワニダ「清野さんの知り合いならサービスするのに」、占い師「清野さんの顔は潰せないわ」、ジョージ:清野の話にはなんか耳を貸す 等々
- グッチのTシャツに赤羽のロゴを刺繍しようとする山田孝之に考え直すよう促す山下監督。それに「……なんすか?」とイラッとする山田
- 合コンに実の姉2人を呼ぶ山田孝之
- 山田孝之が作成した北区赤羽のロゴを見て「ウイングだと飛んでっちゃうからな」とコメントするジョージョが物語の結末を悟っている
- 斎藤竜明の『永遠の、少年』が名曲すぎる
- イエモンの吉井和哉に認められテンションが上がる山田孝之。山田「飲みたいすね今日」山下監督「…ののの、飲もうか」山田「飲みますか」のくだり
- ちからのマスター作『サイコロマン』の実写化をめぐってちから夫婦が軽い言い合いをする。マスター「丁半は一発勝負なんだよ!」「丁半は一発勝負なの!」
- 「なにやってんの清野くん」からはじまる、大根監督と清野とおるのやり取りすべて
- ジョージやちからのマスターが話しだしたときの、大根監督の何言ってんだコイツ感
- 山田孝之にもらったポスターを、清野とおるがガムテープでめっちゃ雑に貼っている
- 「芝居経験はあるか?」という問いに対し、ジョージが「人生が芝居だよな」と答えた瞬間の、山田孝之の何言ってんだコイツ的な笑顔
- 最終話のオープニングで山田孝之とすれ違う山下監督がなぜかデコに冷えピタ貼ってる
共感してくれる人とは一緒に酒が飲みたいですね。
清野とおるが描く山田孝之とのサシ飲み
原作の『ウヒョッ!東京都北区赤羽』5巻・第56話に、山田孝之と2人で飲んだときの話が収録されています。
そこでの山田孝之は、ドラマ版のキャラそのまんまの、一本ネジが飛んだ人のように描かれているのですが、ドラマはお芝居のはずですし、本当に赤羽に住んでいたとも思えず、そのあたりの取り決めといいますか、出演者の赤羽の人たちにどう説明していたのかなど、非常に興味深いです。
ドラマが終わってからも山田孝之は赤羽に遊びに行ったようで、一人でロケ巡りをしたなどのエピソードが巻末で語られています。ネタバレは控えるので、ぜひ読んでみてください。
『中庸平凡パンチ』のMVは全話鑑賞後に観るべき
小見出しのとおりなのですが、スチャダラパーの『中庸平凡パンチ』のミュージックビデオは、全話鑑賞後に改めて観てください。変人と言っても差し支えない出演者たちが飲んで騒いでいるだけなのに、なんかいろいろと感慨深いものが込み上げてくる不思議。
MVといえば、山田孝之のカンヌ映画祭のオープニング、 『カンヌの休日 feat. 山田孝之』(フジファブリック)も最高です。北区赤羽で醸成した「山田孝之=変わった人」というブランディングが効きすぎて、そこにいるだけで笑けてきます。
ちょこっとロケ地めぐり
『映画 山田孝之3D』を観に新宿まで行ったついでに、せっかく東京まで来たので赤羽を散策してきました。時間の都合上、数カ所しか行けませんでしたが、十分満足です。
山田孝之が住んでいたアパート
赤羽駅西口から徒歩15分くらいの場所にあります。
中に入ろうとしたところ、ここの住人とおぼしき非常に個性的な紳士が入り口付近で何度も何度も自撮りをしておられ、関わるとヤバイと思ったので向かいにある公園に避難。しばらくそこからアパートを眺めます。
先ほどの奇抜な紳士がどこかに消えたので物件を見学。住人になんか言われたら「住もうと思って見に来ました」と言おうと腹をくくって。幸い、住人と出くわすことはありませんでした。
屋上まで登ってみるも、あいにくというか、予想通りカギがかかっていました。
ナイトレストラン・マカロニ
お次は、力自慢のマスターがいるナイトレストラン・マカロニ。普通の住宅街に位置しており、地元の人しか寄り付かないような雰囲気でした。
なぜか女子中学生がマカロニ付近でずーっと立ち話をしており、非常に撮影しにくかった。
清野とおるのお気に入りの場所
最も行きたかった、清野さんが漫画に行き詰まったときによく行ってたというお気に入りの場所。マカロニのすぐ近くにあります。
テレビで見たイメージよりずっとこじんまりしていましたが、確かにいい雰囲気でした。ただ、階段のすぐ後ろは住宅街なので、ずっと座っていると軽く不審者扱いされそう。
亀ケ池弁財天
山田孝之が1万円を突っ込み、山下監督にも同額を入れさせた(特典DVDにて収録)小さな神社。
お守りのラブホ
お守りあげます、いえ結構です、のくだりが行われるラブホ。ドラマのとおり亀ケ池弁財天に行き道にあります。
”赤羽の母”の占い館
ぼーっと歩いてたら偶然発見した赤羽の母の店。赤羽駅東口からすぐでした。
マネキンの Ryoちゃん
綾野剛の回で出ていた、とあるビルの窓際に立つ人形。意識して上を見上げていないと気づかなかったです。
残念ながらここでタイムリミット。
ドラマのなかではカオスに描かれていた赤羽ですが、オシャレなお店も多く、まったく普通の街のように感じました。
少なくとも明るい時間帯は。
4件のコメント
コメントはできません。