こじらせた夫と天然ゆるふわブチ切れ妻の絡みが秀逸の『うちの妻ってどうでしょう』

公開日:2021/12/15 更新日:2021/12/16

『うちの妻ってどうでしょう』は、『就職難!! ゾンビ取りガール』や『ひとくい家族』など個人的にドンピシャな発想で楽しませてくれる福満しげゆき先生のエッセイコミック。

タイトルの通り、福満先生の個性的な奥さまの言動をネタにした漫画で、夫婦間の何気ないやり取りが結構リアルに描かれている。いつもニコニコしている「妻」による天然系エピソードが多いものの、短気な一面があり地雷も多いようだ。

たとえば、福満先生が即席麺などを食べていると「何も作らない私への当てつけか」等と不機嫌になる。失言などで怒りが一定値に達すると「謝って!」と迫り、無視していると暴力に訴えてきたり、突然出ていったりするお人だ。さすがは先生のパートナー。ひとクセもふたクセもある。

なお、時おり福満先生ご自身の不満(コネで活躍する芸能人への嫉妬やしゃくに触る発言をする担当編集者など)が長尺で語られるが、「妻」の話だけが読みたい読者は読み飛ばしていると思われる(実際にそういう内容のファンメッセージが届く)。

巻末のあとがきで展開される粘着質たっぷりの愚痴も大好きなので、ぜひ多くの方におすすめしたいのだが、タイトルでググるとネガティブなサジェストが並ぶし、Amazonをはじめとする各レビューでも多少荒れている。

これは、福満先生は同作品で「自分は男尊女卑」だと明言されており、「女性は性の対象としか見ていない」とまで書いたことがひとつの要因のようだ。

仕事上関わりのある女性編集者さんもドン引きしたそうで、慌てて「あれは冗談」だと釈明されたが、「ちょっと頑張ればバク転ができるかもしれないほどの能力を持つ性の対象」と言い直し、さらに敵を作ったと思われる。

現在、1~3巻がAmazonのKindle Unlimitedの対象なので、ぜひポチっとダウンロードしてみてほしい。

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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