このツイートが元で話題になっている「ぼっちペンギン」ことナンテンちゃん(♀)。
京都動物園のペンギンの
ナンテンに勝手に共感してる pic.twitter.com/pS7I8dYQor— みるきーうぇいの香織さん (@kaori__milkyway) 2017年3月21日
個体数の調整のため天王寺動物園からやってきたものの、群れに馴染めず、おまけにモテずで、いつも独りで壁を見つめていることが多いという。以下、飼育さんブログより抜粋
このナンテン,変わったところがたくさんあります。
まず,餌を食べるのが下手。
他のペンギンはスイーっと泳いでパクっと魚をくわえて食べますが,ナンテンはくわえても一度放してバタつきながらまた魚をくわえにいくという何とも二度手間な食べ方をします。
そして,オスに全くモテない。
冬から春にかけて繁殖期なのですが,28歳のおばあちゃんペンギンでさえオスからモテるのに,ナンテンはまだまだ若いのに一度もオスからモテているところを見たことがありません。
「本当にメスなんだろうか・・・」とすごく心配になります(^^;)
そして常に1羽でいます。
ペアの相手がいないのもあるかもしれませんが,みんなが陸にいても1羽でずーっとプールを泳いでいたり,
(略)
とても不思議なナンテン。今後も目が離せないですね。
http://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/breeder-blog/diary/20160413-18990.html
京都市動物園には何度も足を運んでいるのに、残念ながらまったくもって知らなかった。これは、ぜひ撮りに行かなければならない。
というわけで、本日はナンテンちゃんを激写すべく、京都市動物園までチャリをぶっ飛ばしてきた。
どれがナンテンちゃん?
↑ペンギン前に行ってみて思ったのがこれ。
どれがナンテン??
というのも、ぼっちでいるからすぐ発見できるだろうと思っていたのに、ぼっちが二羽いるのだ。
うーん。。。
まったく分からないのでプロフィールの看板を見てみよう。
改めてジワジワくる紹介文だが、なるほど、翼帯の色が、左は「緑」で右は「赤」なのがナンテンらしい。……ということは、先程の二羽はどちらとも違うっぽい。
なんて観察しているうちに、ペンギンたちが群れをなしてきた。
……左端の子、あいつか?
拡大してみると、左の羽に緑っぽい色が確認できる。日の当たり方によっては青に見えなくもないが、これで右の羽が赤なら決まりだ。
一方、群れではお盛んなカップルによる後尾が始まってしまった。奥にいる個体の表情がなんとも。
カップル達の濃厚な後尾が終わると、先程ナンテンかと疑った個体が壁の方を向き、固まりだした。
……微動だにしないし、やっぱりこいつなんじゃないか?と思ったが、フンボルトペンギンというのはそういう性質があるのかもしれない。
進展がないので後ろのベンチでしばし休憩。すると突如、ペンギンたちがプールに飛び込み激しく泳ぎだした。
残った二羽w
すべての個体の翼帯を観察するに、左がナンテンなのは間違いないと思うが、「ぼっち王」として思わぬ伏兵がいたのは収穫である。
そしてついに、
ナンテンちゃん(らしき子)が動き出した!!
飛び込み、他の仲間と戯れる(?)ナンテン。
ナンテン目当てに来ていた他の来場者も、「お〜、あれあれ!みんなと泳いでるやん!」とか言ってらっしゃる。
というわけで、二代目ぼっち王の誕生である。
雑感
ノーマークの二代目ぼっち王がなんという子なのか、名前は確認はしなかったけれど、前述したように、フンボルトペンギンは独りで壁を見つめたり、ボーッとしたりする習性があるのかもしれない。よって、今回はナンテンよりもぼっちを貫いた個体も、普段はもう少し活発なのかもしれないし、逆に、日によっては複数のペンギンがぼっちに浸っている可能性はある。
以上、ほがらかな家族連れでごった返す土曜日の京都市動物園にて望遠レンズを振り回す独身男性がお届けしました。
ついでに撮った写真
鳥インフルエンザに対する備えでバリケードが貼ってあり、プールぎりぎりまで近づけなかったのが少し残念でしたが、せっかく撮ったので何枚か載せます。
【4.10 追記】
ナンテンの再ブームを受けて京都市動物園さんがブログを更新していた(見逃してました)。せっかくなので一部を引用・抜粋させていただきます。
ナンテンは,群れの仲間と一緒にプールで泳いだり,エサを食べたりして
いますので,仲間からいじめられたり避けられているわけではなく,
一羽でいるのが好きなようです。
なぜ,一羽でいるのが好きなのか,なかなかオスとペアになれないのか
などの理由ははっきりしません。(略)
今回話題になっている中で,ナンテンの名前をもじって「難点が・・・」と使われて
いるようですが,名前をつけた担当者としては少し複雑な心境です。
ナンテンの名前の由来はといいますと・・・。
京都市動物園のペンギンたちの名前は,「ワサビ」「ガマ」「ススキ」「ハコベ」
というような植物の名前をつけています。
ナンテンは,大阪市天王寺動物公園から来ましたので,担当者も覚えやすい
ように天王寺動物公園の「天」をいただき,メギ科ナンテン属の「南天」から
「ナンテン」と名づけました。
相変わらず、なんだか心が温まる文章。全文は下記リンクからどうぞ!
→ http://www5.city.kyoto.jp/zoo/news/20170330-24132.html
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