ジル姉さんが金髪ロングになってて残念なバイオハザード5 リトリビューションの感想【ネタバレあり】

公開日:2013/12/23 更新日:2020/12/06

今作の見どころは3点あります。過去の没キャラの復活と、ゲームキャラの登場、そしてジル・バレンタイン姉さんの復帰です。

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2012/アメリカ 上映時間96分
監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、ケヴィン・デュランド、シエンナ・ギロリー、ほか

アンブレラ社が開発したT-ウィルスが蔓延し、地球はアンデッドに覆い尽くされようとしていた。人類最後の希望であるアリスは、アンブレラ社に囚われ、ある極秘施設の中で目覚める。アリスはその巨大な施設から脱出しようとするが、気がつくと東京、ニューヨーク、モスクワなどの壊滅したはずの都市に移動している。実は、その施設には、世界を覆す驚くべき秘密が隠されていた。しかも、全ての背後には、アンブレラ社をも裏切った最凶の黒幕が・・・・・・。元仲間がアリスを攻撃し、かつての敵が手を差し伸べる。アリスは誰を信じ、何を疑えばいいのか?最終決戦に向けて、アリスの壮絶な戦いが始まる!

黒髪ショートじゃなくなったジル姉さん

僕はゲームをプレイしていないのでよく知らないですが、ジルが金髪ロングになるのはオリジナルに従ってのようですね。黒髪ショート好きとしては「2」の姿のままいてほしかったですが、シエンナ・ギロリーさんの美貌は相変わらだし、胸元が意味なくあいている戦闘服もセクシーなので良しとします。

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今作でのジルは味方ではありません。屈強なクローン軍団を従え、アリス抹殺計画の使徒として暴れまくります。ただ、期待したよりも登場シーンが少なく、アリスを一騎打ちで追い詰めるなど見せ場はあるものの、全体的には印象に残らない存在に。もっとも、「2」ではゾンビ犬にも後れを取っていたジルが、今作では無敵超人のアリスを打ちのめすまでにパワーアップしていたのは嬉しかったです。

没キャラの復活

予告編を見て「なんで過去の没キャラが登場するんだ?」「あー、どうせクローンか何かかな」なんて思っていたら、やっぱりクローンでした。

アンブレラ社は、自社の生物兵器を試すモルモットとして、アリスをはじめさまざまなモデルのクローンを製造しています。クローンは顔は同じでも中身は別物で、埋め込まれた情報により人格や身体能力が異なります。たとえばカルロスの顔をした男は遅刻グセのある会社員であり、「1」に登場した“アマゾネス系美女”のレインのクローンは、銃所持反対運動に参加するような真面目な一般市民です。

この一般市民レインですが、アリスクローンとその娘の窮地を救ったにもかかわらず置き去りにされるわ、アリスから「アナタならできる」と過去のイメージだけで戦闘員の一人にされるわで、私的に最もかわいそうな人でした(結局怪物に瞬殺される)。

一方、ジルに従っているクローン達は、レインをはじめ、オリジナルを思い起こさせる戦闘タイプです。

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カルロス、レイン、ワン隊長

3人の中でもレインの活躍はめまぐるしく、実力では勝る(はず)の戦闘員カルロスや、復活待ってました!のワン隊長クローンがかすんで見えるほど。なんてったって、ジルを押しのけてまさかのラスボスを務めましたから。ゲームの設定を踏襲しているのかよく知らないけど、ラスボスが強化レインだったことに興ざめしたのは僕だけではないはず。

ゲームの人気キャラが続々登場

まずは今回の目玉、タフな美女エイダ・ウォン。

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ゲームを知らない僕にとってエイダは未知数のキャラでしたが、アリスとの共闘を見るに、少なくともクレアほどの実力はありそうです。

ところでこのエイダ役の李冰冰(リー・ビンビン)という人……若くも見えるがおばさんにも見えます。気になったのでググってみると、1973年生まれということで納得。まあでも、年齢よりも日中関係に端を発する言動の方が驚きました。日本と違って自由な発言ができない国ですし、仕方ないかもしれないですが。

そして、ついに登場!レオンとバリーです。

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ゲーム版を3割弱しか知らない僕でも知っているレオンとバリー。特に、頼りになる優しいおっさん・バリーの登場は本当に嬉しいです。彼らはアリスとエイダをアンブレラ社の地下都市から助けだすための救出隊としてやって来るのですが、ここには「4」で生き残ったルーサーも混ざっています。

…お前さん、レオンやバリーと同レベルで戦えるのかい?なんて心配をしていたら、思っていたより活躍してくれました。しかし、しょせんはにわかキャラの弱さ。ラストバトルでレインクローンに心臓を止められて人生終了です。レオンも一緒にボコられますが、彼は死ななかった。これがゲームキャラの強さでしょう。

そういえば、レオンが車中でエイダの太ももを触り拒絶されるシーンがありますが、あれは何だったんだろう。ゲームをやらない僕にはずっと分からないんだろうなあ。

大好きなバリーですが、彼はレオンやルーサーを助けるために殉職しちゃいました。しかし、さすがはバリー、ただでは死にません。身体能力バツグン・冷静沈着なワン隊長クローンを見事に仕留めます。さすがゲームキャラ!!扱いが違うな~とか思っていたら、カルロスは特に見せ場がなく、「Oh!」という断末魔と共に洪水に飲まれ消えていきます。

さいごに

今作は過去キャラを総動員したバイオ祭り!という感じですが、ファンであればあるほど評価が低いようですね。ごっちゃ煮しすぎてまとまりがない、ストーリーが薄っぺらい、キレイなのは映像だけなど、散々な言われようです。

僕はけっこう楽しめましたが、中島美嘉ゾンビとの無意味に長い戦闘シーンだけは誰得?という感じでした。

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通常タイプの感染者とアリスじゃ勝負になるはずがないのに。
通常タイプといえば、ゾンビなのにバイクや機関銃を操るタイプの奴らは反則でしかありません。 

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ゲームを踏襲してのことでしょうが、こうなるともうホラーじゃない。まあバイオ映画がホラーだったのは1だけなのですが。

とりあえず次回作に期待です。ジル、レオン、エイダがどんな活躍をみせてくれるのか。クリス&クレアのレッドフィールド兄弟の登場はあるのか。チート化アリスなんかよりも興味があります。

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コウカ(kouka)
ライター事務所「k-note」代表。カメライター、フォトライター、漫画原作者。写真と落書き漫画を交えて文章を書くのが好き。詳細プロフィールはこちら、仕事の実績確認・ご依頼はこちらからどうぞ。

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